悩める理事長今はITの時代だから総会もITで開催してくれと言われてしまった。
俺は昭和の人間なんだ、知るかよ!
令和3年(2021年)に標準管理規約が改正され、「ITを活用した総会」等について、可能であることが明確化されました。
また、この改正は「ITを活用した総会」が可能とすることを明確化する観点から行っているものであるため、各管理組合の管理規約を変更しなくとも、ITを活用した総会・理事会の開催は可能、とされています。(国土交通省発行(概要))


IT総会の具体的な開催方法
具体的な開催方法はマンション管理業協会のガイドラインを参考にすることとされています。
・令和2年(2020年)12月1日策定 ITを活用した総会の在り方検討会 【ITを活用した総会の実施ガイドライン】
・2021年1月29日 マンション管理業協会 【ITを活用した総会の在り方検討会 報告書・ガイドラインの概要】



ガイドラインからオンライン総会のパターンを紹介するよ。
オンライン総会は「リアル+オンライン」のパターンと、
「完全オンライン」の2パターンがあるんだ。





オンライン総会を開催する際の注意点として、ガイドラインでは以下のような法的・実務的論点をあげているよ。
① オンライン出席区分所有者の出席並びに議決権行使の取扱いについて
WEB会議システム等で集会(総会)に参加し、議決権を行使すること
・ その場合の議決権の行使
➡区分所有法第39条第3項に規定する電磁的方法ではない。
集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、出席した区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及びその議決権の各過半数で決する。
2 議決権は、書面又は代理人によつても行使することができる。この場合において、書面又は代理人によつて議決権を行使した区分所有者の数は出席した区分所有者の数に、当該議決権の数は出席した区分所有者の議決権の数に、それぞれ算入する。
3 区分所有者は、規約又は集会の決議により、前項の規定による書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法によつて議決権を行使することができる。この場合においては、電磁的方法による議決権の行使を書面による議決権の行使とみなして、同項後段の規定を適用する。



ウェブ会議での決議権行使と区分法39条3項の電磁的方法の違いは以下の通りだよ。
| 区分 | Web会議システムでの参加・投票 | 電磁的方法(区分所有法39条3項) |
| イメージ | Zoom等での「リアルタイム出席」 | Webフォームやメール等での「事前投票」 |
| 投票の仕方 | 画面越しに音声で発言、またはカメラ前で挙手・チャットで意思表示 | 開催前までに、専用フォームやメール等で賛否を送信 |
| 法的な位置づけ | 「通常の総会への出席」 | 「書面行使(議決権行使書)」の電子版 |
| 規約改正の必要性 | 不要(IT総会の運用ルールを整えればOK) | 必要(あらかじめ管理規約に定める必要あり) |



電磁的方法についてはこちらを参考にしてね
参考:マンション研究会【電子署名】
② オンライン出席者(区分所有者・代理人)の本人確認について
リアル総会においての本人確認
➡一般的には、受付で部屋番号と氏名を申告してもらう。
➡または、区分所有者の届出に基づく住所に送付された「招集通知」の提示
オンライン出席区分所有者の本人確認についても、基本的にはリアル総会と同様の取扱いを取ることが相当と考えられ、適切な本人確認の方法を選択し、実施することが望ましい。
③ オンライン出席区分所有者からの質問の取扱いについて
➡その場で挙手した区分所有者を議長が指名。
➡時間等の都合によっては挙手した区分所有者が必ずしも発言できるわけではない。
➡議長の采配により、質問を制限することもあり得る。
オンライン出席区分所有者からの質問
➡テキストで受け付けることも可能
➡内容についてコピー&ペーストが可能
➡同じ質問を複数回送る等、質問権の行使が濫用的に行われる可能性有
➡議事運営に支障が生じる事態にもなり得る。
濫用行為への対策
①画面を通じて挙手
②WEB会議システム等の挙手機能等を使って意思表示
③テキストで受け付ける場合は運用ルールの制定
➡議長の采配により質問者を指名するといった取扱いとすることが考えられる。
④ 通信障害等への対応について
招集者側の通信障害等が発生し、オンライン出席区分所有者が審議又は決議に参加不可
➡決議の効力に影響が生じる可能性は否定できない。
➡あらためて総会を開催。
ただし、通信障害等の発生段階、及び規模によっても異なるため、予めその対応について、管理組合内で協議しておくことが望ましい。



IT総会やりたいなら理事長変わってくれよ~!



