管理組合の保険・保険事故 2
地震保険について
保険料が高い割には役に立たないのでは・・と懸念され、いまだ加入率の低い地震保険ですが、内容を確認しておきましょう。
地震保険の基本事項
- ①地震保険の目的は被災後の当面の生活を支えることです。保険金だけでは必ずしも建物の再建はできませんが、生活再建に大切な役目を果たします。
- ②地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損害を補償します。
- ③建物と家財にかけられます。
- ④契約金額は火災保険の契約金額の30~50%の範囲内で設定しますが、
建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度です。(※区分所有者ごとに、共用部分(共有持分)と専有部分あわせて5,000万円が限度となります)
- ⑤保険料はお住まいの地域(都道府県)や建物の構造によって決まります。
- ⑥支払われる保険金は、建物や家財の損害状況により 全損・半損・一部損のいずれかに認定されます。全損は地震保険の契約金額の100%、半損は50%、一部損は5%の保険金が支払われます。
- ⑦法律(地震保険に関する法律)に基づき、国と損害保険会社が共同で運営している保険です。一回の地震による保険金総支払限度額は6.2兆円(2013年3月現在)です。(※この金額は適宜見直されています)
☞参考
日本損害保険協会内資料ページ
③について
・共用部分の地震保険は「建物」のみが対象となります。
④について
・地震保険の契約は単独ではできません。必ず火災保険とセットになります。
・建物に付けられる上限は5,000万円ですが、これは1戸あたりになります。
⑤について
・一番保険料が高い地域(東京都・神奈川県・静岡県など)で、100万円あたり1,690円です。
☞参考
ヤフー保険 地震保険料の決まり方
⑥について
・このように保険金額を決めたのは、迅速に保険金の支払を行うためです。
・一部損にも該当しない場合は、損害があっても保険金は支払われません。
・それぞれの認定は以下のような基準になっています。
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損害の判定の基本は一棟ごとになります。
「建物」の損害については、マンション全体の損害状況の程度によって判定されるのが原則です。共用部分が「一部損」と認定されれば、専有部分についても、たとえ損害が生じていなくても「一部損」と認定されることになります。
なお、専有部分の損害が大きい場合には、その専有部分についての判定で保険金が支払われます。
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建物の損害については「主要構造部」の損害状況で判定されます。エレベーターの故障、給排水管の破損などは判定の対象外です。
☞参考
マンション暮らしのフォーシーズン>マンションにかける保険
(2013.12)
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積立マンション保険について
積立マンション保険とは、通常の火災保険(掛け捨て部分)と、計画的な修繕積立金の「積立運用機能」となる、積み立て部分を併せ持った保険です。
積立部分に利息が付いて返戻されますので、一般的には1年あたりの実質保険料は掛捨て保険と比較すると安くなります。
積立マンション保険の基本事項
- 積立部分は保険会社により運用され、満期時には「満期返戻金」が支払われます。満期返戻金は金額は自由に設定できます。
- 保険期間は3~5年程度で自由に決められます。
- 保険会社が運用し、運用利回りが予定の利回りを超えた場合上回った場合満期時に満期返れい金にプラスして「契約者配当金」をお支払いします。
- 満期返戻金・契約者配当金は原則非課税です(税制改正によって変更する可能性がある)。
- 保険期間中はキャッシングサービス(契約者貸付制度)が利用できます。期間の途中で緊急の修繕費が必要になった場合には、保険を解約することなく補償はそのままで、資金の借り入れすることが可能です。
- 1回の事故で建物の契約金額の全額を保険金として受け取った場合には、契約は終了し、「満期返戻金」および
「契約者配当金」は支払われません
- 積立部分は満期まで補償されます(保険会社が経営破綻した場合を除きます。経営破綻の場合は、8割補償となります)。
保険料の決算処理について
保険料のうち、通常火災保険部分(掛け捨て部分)の1年分は保険料として計上しますが、翌年以降の掛け捨て分は「前払金」、積立部分は「資産」として計上します。
(決算例)

☞参考
THEマンション管理士・管理業務主任者
損害保険ジャパン 積立マンション保険のご案内
(2013.12)
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火災保険料の値上げと割引について
【参考】消火活動による被害について
火災というと当然火による被害を想像しますが、損害を与える原因は火だけではありません。火災で発生する煙のススや消火活動の放水、そして救助活動による損壊なども被害を拡大する要因です。
このような被害による損害は、共用部分は管理組合付保の火災保険で対応ができます。しかし、
専有部分の被害は対象となりません。
専有部分の火災保険は建物と家財、別々に加入しなければいけませんが、家財を補償する火災保険に未加入の方が消火活動による放水で大切な家電や衣服が水浸しとなり、失火法で損害賠償でき無い場合(火元に「重過失」が無い)は自己負担で大損害となります。家財の火災保険にまだ加入していないという方は、すぐにご検討ください。
☞参考
セゾン保険サービス>マンガで見るマンション事件簿
(2013.3)
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