エレベーター

マンションのエレベーター
目次

エレベーターの種類・耐用年数・保守について

エレベーターの種類

エレベーターにはロープ式油圧式があります。油圧式は、かつてはロープ式に比べて「屋上に機械室を設置しなくてもよい」というメリットがありましたが、昨今はロープ式も機械室レスの機種が普及し、速度が遅い・使用電気量が大きいというデメリットから、ロープ式が主流となっております。

油圧式は電動ポンプで油圧ジャッキを動かし、その油の圧力でかごを昇降させます。

油圧式エレベーター

エレベーターの耐用年数

エレベーターの法定償却耐用年数(税法上の減価償却年数)は17年とされていますが、各エレベーター会社では一般的に20年~25年としています。
国土交通省が発表している「長期修繕計画作成ガイドライン」で示している「修繕計画の例」では、エレベーターの交換を26年~30年としています。

エレベーターの保守

エレベーター保守会社とPOG契約もしくはFM(フルメンテナンス)契約を締結し、遠隔監視を含む月々の保守と年に1回の定期検査を行います。

エレベーターの保守契約

POG契約

「POG」とは「Parts Oil Grease(パーツ、オイル、グリース)」の頭文字です。
消耗部品付きの契約のことで、定期点検、管理仕様範囲内の消耗品の交換は含まれますが、それ以外の部品の取替え・修理は別途料金となる方式のため、フルメンテナンス契約と比較して割安の契約料金となります。

FM契約(フルメンテナンス契約)

各機器の部品取替え、修理を状況に合わせて行うことを内容とした契約で、大規模な修繕を含めているので、月々の保守契約料金が割高になりますが、一時的な高額出費を要しません。
ただし、乗り場の扉・三方枠の塗装、かご室内の貼り物・塗装及び床材の修理、意匠変更による改造、新しい機能の追加、新規取替えは含まれません。

法定定期検査

「昇降機の維持及び運行の管理に関する指針」において、
「建築基準法第12条第2項の規定に基づき指定された昇降機の所有者等は、1年に1回以上、定期に、国土交通大臣の定める資格を有する者(昇降機検査資格者※)等に当該昇降機の検査を行わせる。」
となっています。
検査資格者は、検査実施後、定期検査成績表を作成し、特定行政庁に報告します。
特定行政庁は内容を審査し、異常が無ければ「昇降機等定期検査報告済証」を発行し、所有者等はこれをかご内の見やすい位置に掲示しておきます。

定期検査報告済証

※昇降機検査資格者
 財団法人日本昇降機安全センターが実施する昇降機検査資格者講習(4日間)を受講し、終了考査に合格した人。

安全基準に関する法令改正の経緯について

日本では大きな事故が起こるたびに安全基準が見直されてきました。

1998年改正
1995年の「兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)」で、エレベーターのおもりブロック脱落、機器の転倒・破損、ロープ類の引っ掛かりが多数発生。
→1998年にそれぞれ耐震強化策を追加。

2009年改正
2005年の千葉県北西部地震でエレベーター閉じ込め事故、2006年に港区シティハイツ竹芝で戸開走行事故が発生。
戸開走行保護装置・予備電源を設置した地震時等管制運転装置、この2つの設置を義務付け。

国土交通省資料より
国土交通省|エレベーターへの戸開走行保護装置の設置率は4割>報道発表資料より
東京都都市整備局資料

2014年改正
2011年の東北地方太平洋沖地震で事故が発生。
→耐震強化を目的として耐震関係告示が制定される。

法定点検指摘|既存不適格とは

エレベーターでは前述の通り、年1回の法定定期検査が必要となりますが、検査の結果「既存不適格」という指摘がなされることがあります。これはどのような意味でしょうか。

現時点で存在している建築物は、建築された当時の法令に基づいて建築されています。そのため、建築基準法令が改正されると、新しい法規に適合しない ことがあります。
その場合、現時点の建築物(既存建築物)は 、新たに定められた法令の規定が適用されないことが定められています 。これが「既存不適格」です(法第3条第2項)。
年1回の法定定期検査で「既存不適格」の指摘を受けますが、改修を義務付けるものではありません。

エレベーターの主索(メインロープ)について

エレベーターの定期点検報告書などで記載される「主索(しゅさく)」とは、昇降かごを吊っているワイヤーから成る「メインロープ」のことで、建築基準法施行令及び同告示により日本工業規格JIS に指定されたワイヤロープ、又は国土交通大臣が認定したものを使用することと規定されています。

エレベーター ワイヤーロープの仕組み

エレベーターは、1本でも問題なく支えられる頑丈なワイヤーロープが使用されており、万が一、一部のロープが切れてしまっても落下しないように一般的に3本以上のロープで支えられています。

しかし、ロープには常に張力がかかっているほか、綱車等の滑車を通過するたびに摩擦が発生します。定期検査、保守点検等により劣化の状況(素線切れ、錆の発生、損傷及び変形の有無など)を確認し、劣化が著しく、要是正又は要重点点検の指摘がある場合は交換など適切な対応が必要になります。

万万万が一ロープが切れたらエレベーターは落ちるんだよね!?

エレベーターはロープが切れても落ちないように、安全装置が備えられているよ。三菱電機のページが分かりやすいので参考にしてね。

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