建築設備点検・特定建築物定期調査・防火設備点検

法定建築設備点検・特定建築物定期調査・防火設備点検
目次

建築設備点検について

建築設備点検とは

建築設備点検は建築基準法に基き、年1回実施が義務付けられた法定点検です。
建築基準法では、建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物(遊戯施設などの工作物を含みます。)の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない(建築基準法第8条第1項)とし、 さらに、特定行政庁が指定する建築物(昇降機などの建築設備や遊戯施設などの工作物も含みます。)の所有者・管理者は、定期に、専門技術を有する資格者に調査・検査をさせ、その結果を特定行政庁に報告しなければならない(法第12条第1項及び第3項)としています。
もし点検をしなかったり、虚偽の報告を行った場合には、百万円以下の罰金に処せられます(法第101条)となります。

国土交通省では建築物等の定期検査について以下のようにざっくりと定め、対象となる建築物等は特定行政庁(建築主事を置く地方公共団体)におまかせしています。

建築基準法に基づく定期報告制度について01
国土交通省|建築基準法に基づく定期報告制度について01
建築基準法に基づく定期報告制度について02
国土交通省|建築基準法に基づく定期報告制度について02

対象建築物

東京都の窓口は「一般財団法人 日本建築設備・昇降機センター」となっており、対象と報告時期は以下の通りです。高齢者用等を除く一般的なマンションの場合は階数が5階以上かつ床面積の合計が1,000㎡を超える共同住宅が対象となり、換気設備・排煙設備・非常用の照明・給水設備及び排水設備の点検を要します。
令和7年度版なので、最新情報はここから入手してね。☞東京都 都市整備局

大阪府は「一般財団法人大阪府建築防災センター」が窓口となっており、対象と報告時期は以下の通りです。
令和7年度版なので、最新情報はここから入手してね。☞大阪建築防災センター>定期報告

検査資格者

  • 一級建築士
  • 二級建築士
  • 建築設備検査資格者

検査対象物

換気設備・排煙設備・非常用の照明設備・給水設備及び排水設備です。

換気設備

店舗などのガス器具を使用する場所や、無窓居室に設置されている吸排気設備です。

換気設備の点検

排煙設備

火災時に発生する煙や有毒ガスを建物の外に出し、屋外等に安全に避難するための設備です。
点検では排煙口の開閉、手動開放装置、排煙機の運転状況、及び法定の排煙風量が確保されているか、検査します。

排煙設備の点検

非常用の照明設備

点検では、停電時に法定の明るさが確保できているか、照度計で照度を測定したり、予備電源(バッテリーなど)などの性能や外観を検査します。

非常照明の点検

緊急時に利用される設備として、非常用照明(非常灯)のほかに「誘導灯」があります。
誘導灯は災害発生初期段階の避難誘導を目的としており、消防設備点検の対象となっています。バッテリーにより最低20分間点灯します。
非常用照明(非常灯)はその後の救出作業時の照明確保を目的としており、140度の熱に30分もちこたえる耐熱性と、バッテリーにより30分間、床面1ルクス(蛍光灯の場合は2ルクス)の照度確保が求められます。

給水設備及び排水設備

受水槽、高置水槽、各種ポンプや配管などです。
検査では、給水設備及び排水設備が正常にはたらき、不衛生な飲料水を供給していないか、外観点検をします。

検査が終了したら

検査の結果、良好な状態であることが確認できた場合は、報告済証マークが配布されますので、マンションに掲示しましょう。
改修を要する事項が指摘された場合には、改修結果報告後、配布されます。
※エレベーターの点検については、通常保守契約を締結しているエレベーター会社が契約の中で実施します。

検査済証マーク

特定建築物定期調査報告について

法定建築設備点検と同様に、建築基準法の規定に基づく調査報告です。
マンションや劇場、百貨店、ホテルなど、多くの人々が利用する建築物は、ひとたび火災などが発生した場合、大きな災害につながります。
このため建築物には防火区画の適切な設定、避難階段や避難器具の整備など、多くの安全対策が必要とされています。
しかし、これらの防災設備は、日頃の維持管理を怠るといざというときに本来の機能を発揮できません。
また、建築物の躯体や外部設置機器、塀などの劣化状況を把握することも、事故を未然に防ぐために必要なことです。
そのため、3年に1回、定期的に調査資格者による調査を実施し、特定行政庁へ報告することが義務づけられました。

対象建築物

法定建築設備点検と同様です。法定建築設備点検の項目をご参照ください。
特定建築物定期調査に関する東京都の窓口は「公益財団法人 東京都防災・建築まちづくりセンター」です。

検査資格者

  • 一級建築士
  • 二級建築士
  • 特定建築物調査員

調査項目

大きく分類すると、以下の5項目になります。

①敷地の状況調査
 敷地の地盤沈下・敷地内排水・擁壁(※1)、がけ等の現況および維持状況の調査
 ※1 切土や盛土部で斜面の土が崩れるのを防ぐために設けられる壁のような構
     造物のこと

②一般構造の状況調査
 採光に有効な開口部の状況、換気設備の設置状況の調査

③構造強度の状況調査
 基礎・土台・柱・梁・壁・天井・外壁・屋外設置機器等の欠損・劣化・緊結(※2)状
 況等の現状調査及び、塀・工作物等(独立看板等)の設置状況・劣化等の調査

④耐火構造等の状況調査
 外壁・屋根・開口部・内装仕上げ等の耐火・防火性能の確認及び防火区画の状況
 又は、防火設備(塀・シャッター等)の設置・維持管理・点検状況等

⑤避難施設等の状況調査
 避難通路・空地・出入り口・廊下・階段・避難バルコニー・避難器具・非常用進入口
 等の設置と維持管理の状況及び排煙設備・非常用照明装置・非常用昇降機の設
 置と維持管理の状況調査

検査が終了したら

検査の結果、良好な状態であることが確認できた場合は、報告済証マークが配布されますので、マンションに掲示しましょう。
改修を要する事項が指摘された場合には、改修結果報告後、配布されます。

特定建築物定期調査済証

防火設備点検について

2013年に福岡市の診療所で火災があり、死者10名の被害が出ました。被害が拡大した原因として、防火設備が正常に閉鎖しなかったこと等が指摘され、2016年6月に建築基準法の定期報告制度が強化され、これまで特定建築物の定期調査報告で行ってきた調査項目のうち対象防火設備の閉鎖又は作動については、特定建築物の調査項目から外し、新たに創設された「防火設備定期検査報告」で詳細に報告することになりました。

わざわざ外して別にする必要あるー??費用が余計にかかるんですけど!?

対象建築物

法定建築設備点検と同様です。法定建築設備点検の項目をご参照ください。
特定建築物定期調査に関する東京都の窓口は「公益財団法人 東京都防災・建築まちづくりセンター」です。

検査資格者

建築基準法第の規定に基づく特定建築物調査員

  • 一級建築士
  • 二級建築士
  • 防火設備検査員

検査項目

  • 防火扉
  • 防火シャッター
  • 耐火クロススクリーン
  • ドレンチャー

検査が終わったら

検査の結果、良好な状態であることが確認できた場合は、報告済証マークが配布されますので、マンションに掲示しましょう。
改修を要する事項が指摘された場合には、改修結果報告後、配布されます。

防火設備定期検査報告済証
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