マンションの騒音・防音・遮音
床でおこる音の種類(LLとLH)
床面でおこる衝撃音は、
軽量床衝撃音(LL:レベルライト)、
重量衝撃音(LH:レベルヘビー)の二種類に分けられます。
軽量衝撃音とは、スプーンやコップを床に落とす音、スリッパでパタパタ歩く音などを言います。
また、重量床衝撃音は飛び跳ねる、走り回る、重いものを落とす音などを言います。
軽量床衝撃音は、主に床の仕上げ材の種類によって音の大小に影響が出ます。
なるべく音の出ない仕上げ材にすれば効果が出ると考えてよいでしょう。
それに対し、重量床衝撃音は、
床スラブの厚さや梁の位置が音の大小に影響を与えます。
(2009.9)
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フローリングのL値とは
床の衝撃音には、LL(軽量衝撃音)とLH(重量衝撃音)があり、フローリングの遮音性能L値はLLに該当し、数字が小さければ小さいほど遮音性能が優れていることを示します。
日本建築学会がマンションのような共同住宅に対して推奨する数値は、LL-45、LH50となっており、最近のマンションに使用されているフローリングは主にLL45か40です。
これらのフローリングは、通常のフローリングの裏にゴムやスポンジを貼って遮音性能を高めており、歩くと若干へこみます。
特にLL40等級のフローリングは、歩くとなにか「フワフワ」とした感覚があります。
【L値一覧表】出典:日本建築学会
(2009.9)
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遮音性を高める二重床工法
最近のマンションでは遮音等級の高いフローリングも増えていますが、それだけでは子供が走り回る音のような、重量床衝撃音にはあまり効果が期待できません。
そのため、床スラブの上に直接カーペットやフローリングを張るのではなく、間に緩衝材を入れて床板を二重にする、
二重床工法が主流になっています。
二重床工法には、角材を均等に並べて床材を乗せる「
根太床工法」、防振ゴム付きの支持ボルトで支える「
置き床工法」、断熱材を敷いた上にモルタルなどを打って、床材を乗せる「
浮床工法」などがあります。
根太床→置き床→浮床 の順に遮音性が上がりますが、建築コストも高くなります。
最近の遮音等級の高いフローリングでは、置き床工法が主流になっています。
(2009.9)
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窓を通して外から聞こえてくる音~T値とは~
窓を通して聞こえる音は、主に交通騒音やピアノの音などで、壁と同じで空気伝搬音の一種です。窓についてているサッシには遮音等級があり、昔からT等級というもので表されています。T-1~T-4までの等級があり、Tのあとの数字が大きいほうが空気電搬音遮音性能が大きいことを示しています。
マンションの建つ土地が大きな道路に面していて、夜中まで交通騒音が考えられる場合、ピアノを弾くなど外に音を漏らしたくない場合は注意したい項目です。
また、お子さんが成長してピアノを習いだすなど、すでに住んでいる家の遮音性を高めたい場合ですが、マンションでは既存サッシ部分は勝手にいじれないことになっています。
そこで、現在あるサッシの内側にインナーサッシを取り付けて二重サッシにすると遮音・防音性能が高まります。この方法は遮音性が高まるとともに断熱性も高まり、満足感の得られるリフォームになるでしょう。
(2010.3)
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